作者のはっきりしない歌がある。〈憂きことのなおこの上に積もれかし限りある身の力ためさむ〉。ある書物は江戸期の儒者、熊沢蕃山(くまざわ・ばんざん)と伝え、別の文献は戦国武将、山中鹿之介の名を記している
有一首作者不详的和歌:“雪上加霜又何妨/吾将身体力行之”。某本书说它是江戸时期的儒者、熊沢蕃山所作,其他的文献均把作者写作戦国武将、山中鹿之介。
順風満帆のとき、災難よ、わが身に降りかかれと、好んで願う人はいまい。作者が誰であれ、一首を詠んだとき、その人は自分を叱咤(しった)し、鼓舞しなければならぬ逆境のなかにいたのだろう
一帆风顺的时候谁也不希望灾难降临于身吧。无论作者是谁,写这首和歌时,他一定身处必须鞭策和鼓励自己的逆境之中吧。
38歳で大リーガーを志し、パイレーツとマイナー契約を結んで渡米した桑田真澄選手は、「狭き門」メジャー昇格の投手枠(12人)を争う17人まで生き残りながら、オープン戦で足首を捻挫(ねんざ)し、開幕メジャー入りの夢を絶たれた
现年38岁、为挑战大联盟带着小联盟合约加入海盗队而前往美国的桑田真澄選手,在挤身“狭窄之门”即晋升为大联盟选手(12人)的争夺战中,虽然已经进入17名之内,但是,由于在首战中扭伤了脚踝,断送了进入大联盟开幕赛的梦想。
特派員電によれば全治4~6週間の身ながら負傷の翌々日には、肩の筋肉を保つためにキャッチボールを始めたという。「立てた目標(大リーガー)に最善を尽くす」という言葉は歌の心そのままだろう
据特派记者来电,痊愈需要4~6周,但为了保持肩肌,他在负伤的第三天,就开始进行投接球练习了。 “要为既定的目标(大联盟)竭尽全力”, 他说的这句话便是那首和歌精神的真实写照吧。
木々は樹皮に傷という「憂きもの」を負うと、あたかも涙を流すように樹液を流す。あの美しい琥珀(こはく)も樹液の化石であるという。これからつづく治療とリハビリのなかで、桑田選手にも人知れず、心のなかを樹液の流れる夜があるかも知れない
所有的树木一旦树皮受伤了,就会渗出树液,仿佛流泪似的。据说,美丽的琥珀也是树液的化石。在以后将要进行的治疗与康复中,桑田選手也许会有在心中偷偷流泪的夜晚。
桜の季節には間に合わずとも、若葉の季節がある。力ためさむ。メジャーのマウンド上で、樹液が琥珀に変わる日を待つ。即便赶不上樱树开花的时候,也还有樱枝吐绿的季节。要竭尽全力。期待有一天在大联盟棒球场上树液能够变成琥珀。
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