「記憶力がもっとよかったら、テストの点数が上がるのに」。こんなふうに思ったことはありませんか。また、大人が「最近、物忘れがひどくなって」なんて話しているのを聞いたことがありませんか。きょうは「記憶」に迫ってみました。 【久保田修寿】 瘸铅뜭땶櫓뢉韎http://bulo.hjenglish.com/event/©版权所有沪江网韎뢉櫓땶뜭铅瘸
「記憶」を理解するには、脳について知っておかなければなりません。脳の中には一千億個の神経細胞があります。全世界の人口が六十五億人ですから、とてつもない多さです。神経細胞は、いくつもの他の神経細胞とつながっています。その接点をシナプスと呼び、一千兆個あると言われています。一つの神経細胞は一分間に、数百から数万回も他の神経細胞とやりとりをしています。 海馬が情報を 「必要」か判断 そんな気の遠くなるような働きをしている脳は、大脳、間脳、中脳、橋、小脳、延髄に区別されます。脳の約八割を占める大脳は、真ん中で右脳と左脳に分かれ、それぞれが前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉の四つに分かれています。 側頭葉の内側、両耳の奥に海馬という部分があります。太さ一センチメートル、長さ五センチメートルほどで、キュウリのように曲がっています。海馬とはタツノオトシゴの別名でもありますが、そんな部分が記憶力と深く関係しています。 海馬には側頭葉から、さまざまな情報が送られ、必要かどうか判断しています。海馬には情報が一か月間ほどとどまり、「必要」、つまり「記憶するもの」と判断した情報が、側頭葉に送られてたまっていくのです。 さて、記憶力を高めるには、海馬に情報を「必要」と判断してもらわなければなりません。それには繰り返し、同じ情報を送ることが必要です。「そんなに何回も来るのだから必要に違いない」と思わせるのです。要するに復習です。海馬に情報がとどまっているのは一か月ほどですから、それ以上間隔をあけては意味がありません。科学的には、一週間後、その二週間後、その一か月後に復習すると最も効果があると言われています。 夢見ることで 整理され保存 海馬の手前に扁桃体という部分があります。「おもしろい」「楽しい」といった好き、嫌いの判断をしています。扁桃体が働いていると、海馬にある神経細胞のシナプスの結び付く力が強く、長くなります。また物事に興味を持つと、海馬の神経細胞が増えます。いやいやではなく、前向きに物事に接して感動しながら記憶すると忘れないのです。 また、記憶は夢を見ることで整理され、保存されていると言われています。つまり、寝ることがしっかり覚えることにつながるのです。 このほか、適度な運動やバランスの良い食事が、海馬の神経細胞を増やしたり、シナプスの結び付く力を強く、長くします。 このように、記憶力を高めるのに特別なことは必要ありません。努力と楽しくて健康的な生活なのです。